フラット革命 佐々木俊尚

フラット革命

フラット革命

インターネットによって言論がどう変わってきているかが説明されている。


以下まとめ

ブログやSNSを通じたお互いのやりとりによる相乗効果と、議論が交わされるコミュニケーションの過程が言論のパワーとなる。それがインターネットにおけるジャーナリズムの特徴。インターネットの本質は単体の記事の中にではなく、記事同士が影響しあう中に存在している

インターネットの力によってマスメディアも匿名の個人も同じように言論を展開することができる。このように全てがフラット化してしまうと、危険な言論を押しとどめる防波堤の役割を担うことができなくなってしまう。フラット化が過度に進むと今まで防波堤の役割を果たしてきた「公」が消滅してしまうのではないかという問いに対して、記事同士が批判をしあう構図こそが公共性を保証していくと結論づけている。つまり一連の情報のやりとりが可視化されていて、そのやりとりにだれもが参加して意見を言える仕組みがオープンな形で提示されていること。そこにマスメディアや政府、大企業などの中央のコントロールが存在しないこと。そうした状況自体がそのまま集合体全体の「公」となっている。