ビットトレーダー 樹林 伸

ビット・トレーダー

ビット・トレーダー

サラリーマンが事故で子どもを亡くし、その賠償金でデイトレを始めて稼いでいたら、インサイダー取引を持ちかけられて事件に巻き込まれていく

というストーリー。金融機関に勤めているトレーダーを題材にした小説はよくあるけど、個人のデイトレーダーを対象にした小説は珍しい。
個人で大きなリスクを背負ってる人たちの行動を描いている。勤めてる人は失敗してもクビ切られて終わりだけど、個人は大きな失敗をしたら破産するからだいぶ考え方が違うんだろうなあと想像しながら読んだ。

どの程度リスクを背負ってるかを把握しないまま、レバレッジ効かせてポジション組んでる人は結構いるのかも。まさかそうはなるまいと安心してると、ライブドアやチャイナモバイルのときみたいに何かの拍子に痛い目みるんだろうなあ。

去年読んだ黒木亮のカラ売り屋 (講談社BIZ)を思い出した。こっちのほうが面白かった。